がんの判明までの経緯#3

告知

2018年7月24日。

私は病院の面談室に呼ばれた。妻、母親の3人で先生の診断結果を聞いた。

先生が見せてくれた画像はPET検査の画像。PET検査については詳しく調べていないが、先生の話によると、がん細胞がブドウ糖をエネルギーとして取り込む性質を利用したものとのこと。検査前にブドウ糖に近い成分(FDG)を血液注射し、ブドウ糖の場所をPETカメラで見るとか。どうやって、ブドウ糖の場所を見れるのかという原理について興味はあるが、本題と逸れるのでまた今度。

それで、先生が見せてくれた画像。脳や腎臓が集中して光っているのは、もともとブドウ糖が集まる場所なので無視。それ以外は、腰あたりを中心に背骨さらにはろっ骨、足の上部の骨が光っている。

「結論を言うと、がんになります。」

非常に重たい言葉だった。でも状況が飲み込めていないのか、落ち込もうにも落ち込めない不思議な感覚。妻と母親を見ると青ざめた表情だったように思えたが、自分は他人の事を観察できるくらい何故か落ち着いていた。

第2の告知

肩の腫瘍は良性。他の検査をいろいろやっても、がんがある気配はしない。もしかしたら上手く切り抜けられるのでは、という望みはあった。しかし、これでもかと言わんばかりに身体中に点在するブドウ糖の発色に奈落の底へ突き落とされたような気持ちになった。

しかしさらに、先生の衝撃的な告知が続く。

「原発不明がんです。」

原発不明がんって何？って、思うよね。普通の人は。自分もその一人。もちろん先生に聞き直した。要約すると、どこかの臓器にがんがあって、そのがんが骨に転移している。その元、起点となるがん(原発がん)がどこにあるか分からない状態。

ふーん。何故か他人事のような感覚になった。

原発不明がんとは？

原発不明がんですけど、何か？不明だったところで不都合あるんでしたっけ？って思ってしまうのだが、通常抗がん剤治療は原発が何かによって投与する薬が変わってくるらしい。つまり、原発が肺がんなのに、大腸がんの抗がん剤投与しても効果なしってこと。

骨にがんがあって、骨を溶かし続けているから、骨のがんが起点じゃないの？って思ったけど、骨は起点とはなり得ないらしい。

...

これ、超ヤバイじゃん！

つまり、治療法が見つからないままがんが進行し、症状が悪化していったら...先生曰く、原発不明がんというのは非常に珍しいとのこと。原発不明がんについてA病院に専門医はいないので、B病院に専門医がいるので紹介状を書きましょう。と言ってくれた。

セカンドオピニオンとなるので、入院前にB病院の先生との面談をA病院の先生は2日後に調整してくれ面談の結果、面談翌日の7月27日に転院することになった。

感謝

A病院の担当医は当初リンパ腫等の血液がんを疑っていたこともあり血液内科の専門医だった。肩の生検手術以降の検査も専門ではない分野ばかりであったが、専門の科の先生にお願いしてスピーディーに進めて頂いた。さらに、B病院の先生とは面識もなかったらしいが、何とか面談を早めに設定して頂いた。

溶骨の原因も分からず不安な気持ちでいるところを何とかしようとしてくれた先生には本当に感謝している。また元気になって報告と感謝の気持ちを伝えに行きたい。

がんの判明までの経緯#1 - がんと3ヶ月娘と私 ～AYA世代の闘病日記～

がんの判明までの経緯#2 - がんと3ヶ月娘と私 ～AYA世代の闘病日記～

原発が見つかった！？ - がんと3ヶ月娘と私 ～AYA世代の闘病日記～

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便秘すなわち腰痛

8月21日。

がん患者の方は便秘に悩まされる方が多い。医療用麻薬などの痛み止めを使う人が多いが、副作用で腸の動きが抑制されその結果便秘になるというらしい。私もその悩みを持つ1人だ。

座薬を入れて出しやすくはしたものの長い時間トイレで粘ってなんとかスッキリすることはできた。ただ、座るという行為は腰に負担をかける。結局、お腹はスッキリしたが腰に痛みを残したため、2～3時間はベットの上でダウン。予定していた歩行のリハビリもパスしてしまった。まぁ、こういう闘病って一進一退だよね。少しずつでもゆっくり進めば良し。

経過観察

昨日不安視された血圧だが、微妙に下がってくれて上135mmHg、下85mmHgで、まぁ許容範囲とのこと。

ただ、血液検査を実施したところ、黄疸の数値が高くなっており落ち着くまでは抗がん剤中止となった。

思わぬ角度からの攻撃に、意表を突かれたって感じ。黄疸は総ビリルビンの値が指標で正常値0～1.2mg/dLであるが、どうやら3mg/dLを超えていたよう。ストレスが高いと総ビリルビンは高くなるらしく、長期の入院生活や抗がん剤投与のストレスなどが影響したのかな。と先生は言っていた。まあ父親もこの値高いらしく私も元々高めだったので、遺伝・体質ってところが大きいだろうが。ということで明日から薬はお休みです。

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2018/8/21の治療・検査

・ヴォトリエント　4錠

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