がんと3ヶ月娘と私 ~AYA世代の闘病日記~

2018年8月に腎細胞がんと背骨への転移と診断(ステージⅣ)。とあるAYA世代の会社員の明るく楽しい(⁉)日々の生活を綴っていきます。

新しい抗がん剤の出だしは好調!?

自己紹介はこちらhttps://kurorotomo.hatenablog.com/entry/2019/02/06/222144

3月9日。

更新が伸びに伸びてしまいました。気づけば3月。まだまだ寒い日が続きますが、巷では大学受験の合格発表も各地でちょこちょこ始まり、少しずつ春が訪れて来ているのかなと思うこの頃です。

平熱が昔より1℃程下がった件

最初のネタとしてはつまらなそうな話ではあるが一応書き残しておきたい。

前々から自覚はしていたが、自分の平熱が昔より1℃程下がっている。昔の平熱は36.5℃。日本人平均が36.89℃という記事を見つけたが、それからすると自分は平均的だったかなと。但し、昨年8月にがんを宣告された頃から体温計が35.5℃辺りしか示さなくなった。とある日、身体が火照っていて37℃は軽く超えてるだろうと思い測温。しかし、36℃すら満たない。そんな日もあった。

がん治療には温熱療法というものがあるが、がん細胞は体温が低いとより活動的になるので良くないとこの世界では言われている*1。またがんに話を特化しなくても、体温を上げることで血流が上がり免疫力が上がるということが知られている。そういう意味で平熱が下がっているのはマイナスであろう。

低体温の原因の9割が筋肉量の低下(運動不足)と言われているらしい。そうであれば納得。日中ベッドの上にいるので自分の低体温はほぼ運動不足が原因で間違いない。一朝一夕で筋肉は付かないので継続出来ることをやってゆっくり育てていかなければ。手始めに両足首に500gの重りを付けて日中を過ごすことからやろうと思っているが果たして効果はいかに?

ディーラーでハンコ押してきた

突然だがディーラーでハンコを押してきた、つまり新車を契約した。とは言え購入する計画は今年に入ってからなので熟考した結果。主な買い換えの理由は安全の確保のため。詳しく語ると自分は腰が悪く臥位しか取れないが、ハリアーだと後部座席を前に倒してフラットにして横になるようにしている。

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このように後部座席を倒すとシートベルトの金具の差込口が座席に埋もれるのでシートベルトの着用が出来ないという訳*2。娘がいるので後部座席の半分はチャイルドシート。この状態で歩行器を載せようとすると歩行器の高さを低くして横にしないと載らない…ああ、面倒!これはどげんかせんといかん。

世の中には福祉車両というものがある。トヨタ車で言うと「車の乗り降りを補助するタイプ」と「車椅子・ストレッチャーでの乗り降りをするタイプ」でざっくり区別出来る。そしたら自分のように臥位前提ならストレッチャーで乗り降り出来るものを買えば良い。買えば良いのだが、毎回乗り降りにストレッチャー??外出先でストレッチャーで乗り込む自分を他人が見たら何があったのか心配しないだろうか?そんな人の目もあるが、ストレッチャーを出し入れするだろう妻が最高に大変。娘をチャイルドシートに乗せる仕事もあるのに。

結局、展示車も見たが福祉車両は乗り降りが大変なので却下。そして妻と考えに考えた結果、導き出した答えはミニバンのノア。理由は、

  • 下の画像のようにシートアレンジすればシートベルト着用可。
  • (座面高さが丁度良いので)歩行器⇄座席の乗り降りが楽。
  • ベビーカーとチャイルドシートが載る。
  • 歩行器の高さを変えなくても載る。
  • 低床なので歩行器を載せるのが楽。
  • (車がデカ過ぎないので)妻が運転しやすい。

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と言う訳で車両は決定。ディーラーとの価格交渉もスムーズにいき気持ち良くハンコを押してきた妻は約10kgの歩行器の出し入れを繰り返したためか親指が腱鞘炎になってしまったが、これで負担が大幅に減ると喜んでいた。納車は4月になりそうとのことで、残り1カ月ハリアー君と楽しい旅の思い出をたくさん作りたい。

人の優しさを感じた時の話

新しい歩行器を購入してというもの喜ばしいことに外出する事が増えた。ただ歩行器である以上、外出先の「通路の幅」「階段・段差」は気になるしレストランなどは「産地」「添加物」あたりはチェックするようにしている。そうすると意外と外食先は制限される。自然食を使ったお店は非常に少なく大事にしたいところ。

先日、上記の条件をクリアしたお店(中華料理)に行った。まず歩行器の客なんて来ないのだろう。ドアが開けれない様子を見た時点で店員さんはあたふた。そして、客の自分は「椅子を移動させて」とか「(立って食べるので)お盆をくれ」などたくさんの要求。ピークの時間帯は外したつもりだがそれでも店内は活気があり忙しそう。さぞかし迷惑な客だったと思う。そしていつものことだが周りの客の視線は冷ややかに感じた。

そんな社会的弱者の自分の心を汲んでか店長はやたらと自分達ばかりに声を掛けてくれる。「ウチの香辛料は〜」とか「ブログ、インスタやってるんで〜」とか。店員さんも「大丈夫ですか」と他の客の10倍くらい気を遣ってくれた。

食事が終わり、自分が車に乗り込むところまで見届けてくれた店員さんに妻が「迷惑掛けるかもしれませんが、また来ても良いですか?」と尋ねると、笑顔で「是非来てください。お待ちしてます!」と答えたそう。

病気をする前から立ち寄っていたお店だったが、いつもよりも美味しく感じられた。そしてまた一つ心の拠り所が増えた

【朗報】早速抗がん剤で効果が現れているようです

先日の日記(葛藤の末に選んだ抗がん剤は「インライタ」 - がんと3ヶ月娘と私 ~AYA世代の闘病日記~)に書いたように新しい抗がん剤インライタを飲み始めて早1週間。薬の効果と副作用の有無の確認のため外来へ。

血液検査で簡易的な身体の変化をチェック。腎細胞がんということで現状、CRPやALPに異常が見られており定点監視することになる。簡単に言うとCRPは体内の炎症の程度、ALPもがんの骨転移の程度*3を数値で表したもの。

正常値 0.30mg/dl未満

前回 9.82mg/dl

今回 4.94mg/dl(4.88mg/dl減少)

  • ALP

正常値 115〜359U/L

前回 675U/L

今回 577U/L(98IU/L減少)

双方ともにまだ異常値ではあるものの、インライタを飲み始めた1週間前の前回値から大幅に減少。がんの進行にブレーキを掛け始めている。これからどこまで下げてくれるか。期待してます。宜しくお願いします。

 

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2019/3/9の治療・検査

・インライタ(抗がん剤) 5mg×2回

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*1:但し自分は体温とがん細胞の関係については信頼できる科学的データを未だに見つけきれていないので信じきれてはいない。それが本当であれば岩盤浴にでもこもっておけば良いと思うが実際に誰もやっていない。

*2:この状態で移動したら道路交通法的にアウトでは?ということで一応警察に確認したところ、シートベルト非着用せざるを得ないことが証明出来るもの、自分の場合は診断書を常備していればOKとのことだった。でも高速で事故ったら即死ですな。

*3:ALPはがんの骨転移と1対1ではなく、骨の疾患や胆道の病気などでも高くなる。