がんと3ヶ月娘と私 ~AYA世代の闘病日記~

2018年8月に腎細胞がんと背骨への転移と診断(ステージⅣ)。とあるAYA世代の会社員の明るく楽しい(⁉)日々の生活を綴っていきます。

病院の事情

自己紹介はこちらhttps://kurorotomo.hatenablog.com/entry/2019/02/06/222144

入院で請求された金額について考えてみた

9月12日。

今日はお金にまつわる話。

今日、8月分の医療費の支払いをした。自己負担無しだと130万円程。通常自己負担3割なので40万円強だが、健康保険には高額医療保障制度というものがあり、自己負担額の上限を超えると、超えた分の負担が1%程になる現状働けない自分にとってかなり嬉しい制度だ。

その制度により

  • 保険がきく分の負担が約9万円
  • 食事などの保険がきかない分の負担が約4万円

以上より、トータル約13万円の支払いだった。

番外編〜異常な食費!〜

ちなみに本題から逸れるが病院の食費は「異常」である。入院時の食事の負担額は例外もあるが全国均一で460円。

460(円/食)×3(食/日)×30(日/1ヶ月)=42,210(円/1ヶ月)

1人でこの食費だからなかなかの負担だ。価格相応の食事ならまだしも、(病院には申し訳ないが)460円の価値がある食事が出ていると思えない。

朝は、ごはん、みそ汁、漬物、卵焼きや魚などのメイン、牛乳。

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定食屋チェーンでこれを460円で売ってもだれも注文しない。

高すぎるよ...

なんか、平成28年3月までは1食260円だったが、平成28年4月に1食360円に値上げ。さらにさらに、平成30年の4月から現行の460円に値上げしたらしい。この間、約2年。2年で約18,000(円/1ヶ月)の値上げをしたのである。

くぅ~。

値上げは致し方ないにしても中身のレベルも上げて欲しいと切に願うのであった。

自分のように食費が高いと感じている患者は多分結構いて安く済ませるために、病院食拒否して病院1階のコンビニで買って食べてるという人も周囲に何人かいた。

せっかくバランスよい食事を病院で出しているのにこんな状態になっているのはまさに「異常」でしょう。値上げの経緯を暇なときに調べようかな。(まぁいつも暇だけど)

番外編2〜抗がん剤治療費〜

脇道に逸れまくったが結局保険で130万円が13万円になっているのだから、100万円以上が保険でまかなわれていることになる。たった1ヶ月で。

有難い話だが、この出どころは健康保険料と税金なのだ。

我が国の医療保険について |厚生労働省

抗がん剤で服用しているヴォトリエント。

1錠4000円。これを1日3錠。しめて1日1万2000円也。これ飲んでるだけで給料吹っ飛んでしまうのだが、こんな薬を飲めるのも国民の皆様、会社の皆様のおかげ。感謝しなければ。

またまた、脇道に逸れてしまった。

医療費明細の「包括評価」

医療費の明細を見ると、負担額で最も割合が多いのが「包括評価」というもの。

包括評価制度(DPC)は、厚生労働省が定めた1日当たりの定額からなる包括部分(入院料、検査、注射、投薬料など)と、出来高部分(手術、指導料、リハビリなど)を合わせて計算する方法。

昔は、包括部分もすべて出来高で計算していたので1つ1つ何したというのをキッチリ計算しなければならなかったが、その計算を簡易化するため上記の方法をとっているとのことらしい。

ここで注目すべきは、包括評価制度というのは在院日数に応じて点数のつけ方が異なるということ。

細かくは理解できなかったが、入院期間が短い方から入院Ⅰ期、入院Ⅱ期、入院Ⅲ期、(それより先)に分けられていて、点数はⅠ期>Ⅱ期>Ⅲ期となる。

つまり、同じ医療行為をするにしても短い入院期間の患者の方が点数が多くつくというものだ。

ちなみに、Ⅲ期を超えると出来高払いとなるのだが、一般的に入院期間が長くなると患者に施す医療行為は減ってくるので点数はⅢ期よりも減るだろう。

だから、これらを病院側の立場でまとめると

入院患者は早目に退院させろ

もちろん、早く治して元気になってもらった方が患者も病院も嬉しい。ただ、病院も私立ではないにしても「経営」しているのである。儲けを出さないと成り立っていかない。ただ、病院が潰れてしまっては、路頭に迷う患者が出て元も子もない。

よく分からないのが、入院Ⅰ期からⅢ期が具体的に何日なのかだが、8月の明細には

入院Ⅰ期 4日

入院Ⅱ期 8日

入院Ⅲ期 19日

となっている。自分は7月27日にこの病院に転院してきたので、7月の5日分を考慮すると、この病院は、

入院Ⅰ期 9日

入院Ⅱ期 8日

入院Ⅲ期 19日以上

となる。

明細から、9月12日時点自分は入院Ⅲ期もしくはⅢ期以降となる。

気になったのは、入院Ⅰ~Ⅲ期について調べていたとき、ネットで見たとある病院は、入院Ⅰ~Ⅲ期が終えるのが63日だったということ。

もし、この日数を自分に当てはめるとⅢ期が終えるのが、9月27日。これは、CTを撮って退院するかどうかを判断する日である。

一応、9月27日にCTを撮るのは、抗がん剤治療を始めて延べ1ヶ月という説明を受けていたが、包括評価のことを調べると入院Ⅲ期を終え、出来高での点数計上となる節目がその辺りにあるということが分かった。

まさか、その節目に合わせて判断しようとしていることは無いと信じたいが、経営もしないと生き残れない病院の事情も分かるので難しいところだ

まとめ

残念なことに、入院患者の回転率を上げた分病院の収入が上がるが、そこを負担するための財源は高額医療保障の制度がある以上、患者本人ではなく税金と健康保険。つまり、国民一人ひとりなのだ。

こう考えると、誰のために高い税金や健康保険料を毎月払っているのだろうと思えてくる。病院の為なのか?

だんだん、政治家の視点っぽくなってきたところで、筆を置きたい。

 

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2018/9/12の治療・検査

・ヴォトリエント 3錠

・ブロック注射(仙骨) 左すね痛の対策

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