がんと3ヶ月娘と私 ~AYA世代の闘病日記~

2018年8月に腎細胞がんと背骨への転移と診断(ステージⅣ)。とあるAYA世代の会社員の明るく楽しい(⁉)日々の生活を綴っていきます。

弱気な気持ちを振り払えない時もある

自己紹介はこちらhttps://kurorotomo.hatenablog.com/entry/2019/02/06/222144

がん封じ寺(無量寺: 愛知県蒲郡市)に行ってくれるらしい

ありがたいことにほぼ毎日妻に病院に来てもらって、入浴の介助や着替えの交換など身の回りの御世話をしてもらっている。その妻から明日来ないという連絡があった。今まで妻の体調が悪いときや娘の健康診断等で1日来れないということはあったが、そうではないらしい。

聞くと愛知県の蒲郡にあるガン封じ寺に義理の姉夫婦と一緒に行ってくるとのこと。平日なので、義理の姉夫婦は会社の年休を取ってまで行くということだから大層なことなのだが、そこまで聞いていなかったので自分にとっては結構なサプライズだった。

調べると蒲郡市の「無量寺」というところで、yahooで「ガン封じ」と検索するとトップに出てくるし、病院の看護師もあぁあそこねーというくらい有名なところらしい。1ヶ月半病院生活をしている私は当然行けないので、祈祷を代理でやってもらい、お守りを買ってきてもらうようにお願いした。

理系大学出身ということもあり、物理学的に証明できないような占いとかお参りとか全く信じていないが、形ないものにまで頼んでしまう自分の心境の変化に何とも不思議に思えてしまう。

兎にも角にも、今は何をしてでも治してやるという気持ちだけ。遠くまで行ってお参りしてくれた妻や義理の姉夫婦には感謝したい。

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痛みを人に伝える難しさ

9月6日。

左すねの痛みが続いているが、筋肉痛や捻挫など一時的な痛みであると願いたい。本人しか分からない痛みなので、どのような痛みかを第3者に伝えるのが意外に難しい

先日親戚に「金属バットで叩かれた後の痛みが続いている感じ」と伝えると、自分は意外だったのだが、かなり分かりやすかったと言ってもらえた。人に伝えるというのは難しいし、自分がそれほど上手くないというのは自負しているが、再度それを感じた瞬間だった。

勇気づけてくれる仲間がいる事に感謝

本日、担当の先生と今後の治療方針について話し合う機会があった。正直、自分はこの病気になってからプラス思考でできるだけ物事を考えるようにしているので、杖で歩けるように練習して近々退院するというハッピーストーリーしか思い描いていなかった。こういうのを良くも悪くも楽天家と言うのだろう。先生からは「左すねの痛みは最も溶骨の激しい腰骨の部分で足の神経に触れたことで生じている痛みで、これは最低でも1ヶ月くらいは見ておかないと引いてこない。その痛みが引かないことにはリハビリも十分にできないので、それまでは退院はできない。抗がん剤治療を開始して延べ1ヶ月となる9月27日まで様子を見ましょう。」ということを告げられた。

すねの痛みは腰から来るものだと言われていたので、骨転移の治療の効果が出なければ、すぐに痛みが収まるようなものではない。よくよく考えればすぐ退院と言われるはずもないが、楽観的思想をしていた自分と先生の考えのギャップが大きく精神的ダメージが大きかった

面談に同行していた妻に「もし治らなかったら~」とか「ずっと退院できなかったら~」とか弱音を吐いてしまっていたが、こんなときに必ず大丈夫と言ってくれるのが本当に心強いし、そう聞いて、そうだ大丈夫だと思えるので、まだまだ健全ということなのだろう。

医者は患者の悩みを聞くことはしてくれるかもしれないが、必ず治りますよというような楽観的・断定的な発言はしない。気持ちで治そうというモチベーションで日々生活している自分たちとの普段の会話と医者の会話とのギャップがあるのも当然のことだと思う。それを分かっていても、人間だからなのか自分の心が弱いのか落ち込むときは落ち込むもの。そんな時、勇気づけてくれる仲間がいるのは本当にありがたい。今日も、友人の1人が週末お見舞いに来ると言ってくれた。その気持ちだけで嬉しいよ。感謝、感謝。

 

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2018/9/6の治療・検査

・ヴォトリエント 3錠

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